【最新リノベニュース】人気の「二世帯リノベ」とは?(前編)
- コラム
建築コストが高騰する中、中古物件の活用に関するニーズが年々高まりをみせています。
そんな中でもいま注目を浴びているのが「二世帯リノベーション」です。
「親から受け継いだ住まいを有効活用したい」
「耐震への不安は気になりつつ、住み慣れたエリアで住み続けたい」、とお考えの方は少なくないでしょう。
また、離れて暮らす両親の生活の心配事や相続対策といった理由などから、
多世帯同居を選択される方もいらっしゃると思います。
かつてはマイナスなイメージで捉えられることが多かった二世帯同居ですが、
意外にも二世帯住居の新築を行った方の満足度は86%と高い数値を表しています。
このような方々は二世帯住宅を計画された際にどのような点にこだわり、
どのような部分に満足と感じておられるのでしょうか。
さらに新築ではなく、あえて二世帯リノベを行うメリットや注意点についても
その人気の理由に迫りながら、3回にわたってわかりやすくご紹介していきたいと思います。
最初におさえておきたい3つの同居スタイル
二世帯住宅には主に以下の3つのスタイルがあります。
事前に自分たちの希望がどのスタイルに合っているか確認しておくことがおすすめです。
完全同居スタイル
家族がそばにいる安心感
玄関やLDK、洗面、トイレ、浴室など多くの生活空間をひと家族として共用して暮らすスタイル
⦅良い点⦆
・家族の存在が身近に感じられる
・家事支援が得られやすい
・リノベーション費用や光熱費が節約できる
・他の2つのスタイルと比較して、各部屋のスペースが広く取れる
⦅悪い点・注意点⦆
・プライベートな空間が少ない
・生活の細かな決め事について、互いを尊重し合う必要がある
・生活スタイル(時間帯)などが異なると音や気配が気になる
◎コミュニケーションが得意な方や、暮らしぶりを柔軟に変えていける方にとっては、
経済的でメリットの大きい住まい方です。
部分同居スタイル
家族の顔が見えながら、プライベート空間も確保
玄関と浴室は共用で、LDKは世帯ごとに設けるなど、各世帯の独立性を高めたスタイル
⦅良い点⦆
・家族の様子がわかりやすく、交流が保てる
・プライベートな空間が確保できる
・部分的に自由な空間づくりが可能
・希望する家事支援は得られやすい
⦅悪い点・注意点⦆
・生活スタイル(時間帯)などが異なると音や気配が気になる
・どの程度共用したいか事前に意見を統一させておく必要がある
◎互いにどのような家事支援を求めているか、独立させたい間取りについて意見を出し合っておくこと・
交流が保てる部分も確保しておくことが重要です。
完全分離スタイル
家族の気配は感じながらも気遣いを最小限に
玄関や郵便受けから別に設け、共用部分を最小限にし、独立した生活空間を担保したスタイル
⦅良い点⦆
・各世帯のプライベート空間がしっかり守れる
・光熱費などを分離できる
・生活スタイル(時間帯)が異なっても気にならない
・各世帯の思い通りの空間づくりが可能
⦅悪い点・注意点⦆
・家事支援を得づらい
・毎日の交流が保てない可能性がある
◎同居に不安がある家族同士でも、無理なくひとつ屋根の下に暮らすことができ、同時に家族がそばに住む
安心感も得られます。
いずれのスタイルを選択するとしても、元々の物件の解体や建て替え、あるいは二軒分のリフォームや建て替え
を検討するよりも総合的な建築コストを大幅に減らせるだけでなく、同居を選択することで、
光熱費を抑えることもできます。
二世帯リノベはコスト面でのメリットが非常に大きいといえます。
【予告】経験者の感想にみる「二世帯リノベ」の魅力と注意点・使える補助金は?
次回のコラムでは、経験者のデータを踏まえながら「二世帯リノベ」のメリットと注意点を読み解き、
その人気の理由に迫ります。
さらに、二世帯リノベーションに活用できる税金優遇制度や補助金についてもご紹介いたします。
次回コラムもお楽しみに!