壁で仕切らない、心地よい空間のつくり方。
和歌山県で和歌山・南大阪を中心に地元密着で
新築・リノベーション・リフォームをおこなっている
浅井良工務店の松本です。

今回は、以前スペインのバルセロナを訪れたときのお話です。
ご紹介するのは、建築家ミース・ファン・デル・ローエが設計した「バルセロナ・パビリオン」。
鉄・ガラス・石、そして水。
使われている素材はとてもシンプルですが、それぞれの素材の美しさが引き立つ、なんとも贅沢な空間です。
実際に訪れて印象的だったのは、壁の使い方と、空間のつながり方でした。
壁があるのに、広く感じる。

一般的に、壁は部屋を仕切るためのものですよね。
でも、バルセロナ・パビリオンは少し違います。
大きな空間の中に石の壁が配置され、扉がなくても、それぞれの場所がゆるやかに分かれています。
完全に仕切られていないので、視線が奥へと抜け、実際の広さ以上に空間の広がりを感じます。
壁の向こうには何があるんだろう?
そんなふうに、歩くたびに違う景色が現れるのも、この建築の面白いところです。
素材と色で、空間の表情が変わる。

もうひとつ印象に残ったのが、素材の組み合わせです。
石の独特な模様や色合い、ガラスの透明感、そして水盤に映り込む建物。
それぞれに存在感があるのに、全体としては不思議と調和しています。
特に、石の壁が空間のアクセントになっていて、場所によっては同じ建物の中とは思えないほど雰囲気が変わります。
外へ大きく開かれた場所もあれば、壁に囲まれた静かな場所もある。
開放感と落ち着きが、ひとつの建物の中に共存している。
ただ広いだけではない、贅沢な空間のつくり方だと感じました。

家づくりにも取り入れたい、空間のつながり。
もちろん、住宅でこれほど贅沢に空間を使うのは簡単ではありません(笑)。
でも、考え方は取り入れられると思います。
例えば、リビングとダイニング。
壁や扉で完全に仕切るのではなく、壁の配置や床の素材、家具の置き方を工夫することで、ひとつながりの空間の中にも、それぞれの居場所をつくることができます。
家族の気配を感じながらも、自分の時間をゆっくり楽しめる。
そんな距離感があると、毎日の暮らしも少し豊かになるのではないでしょうか。
浅井良工務店でも、SE構法を活かした開放的な空間づくりを大切にしています。
ただ大きな空間をつくるのではなく、そこにどんな居場所が生まれ、どんな時間を過ごせるのか。
そして、光や風の入り方まで考えながら、そのご家族にとって心地よい空間を設計していきたいと思っています。
広さだけではない、空間の豊かさ。
バルセロナ・パビリオンを訪れて、改めて感じたこと。
それは、空間の豊かさは、単純な広さだけで決まるものではないということです。
壁の位置ひとつ、素材の選び方ひとつで、空間の印象も、そこでの過ごし方も変わります。
これからも、そんな細かな工夫を大切にしながら、住む人が自然と心地よく過ごせる家を設計していきたいですね。
浅井良工務店の「家カフェ」では、間取りや性能の話だけでなく、そんな日々の暮らしについてもお話ししています。
これからの暮らしを少し想像しながら、気軽にお話ししてみませんか?

















