街並みに溶け込む、個性的な建築。
和歌山県で和歌山・南大阪を中心に地元密着で
新築・リノベーション・リフォームをおこなっている
浅井良工務店の松本です。
今回は、以前スペインのビルバオを訪れたときのお話です。
ビルバオといえば、建築家フランク・ゲーリーが設計した「グッゲンハイム美術館」。
映画『007』の冒頭にも登場した、世界的に有名な建築です。

曲線が重なり合う、まるで巨大な彫刻のような外観。
写真では何度も見ていましたが、実際に訪れる前は「こんなに個性的な建物が、古い街並みの中にあって違和感はないのだろうか?」と思っていました。
ところが、実際に見てみると、その印象は少し違いました。
奇抜なのに、不思議と街に馴染んでいる。

古い建物が並ぶ通りの先に、突然現れるグッゲンハイム美術館。
周囲とはまったく異なるデザインなのに、不思議と街並みに馴染んでいるように感じました。
その理由のひとつが、建物の高さと土地の高低差の使い方です。
街の通りから見ると、美術館の高さは周囲の建物とそれほど変わりません。
一方、川の方から眺めると、建物の大きなボリュームが現れ、まったく違う表情を見せてくれます。
川と街の高低差をうまく利用することで、街並みとのバランスを保ちながら、あの大胆なデザインを実現しているのだと思います。
建物だけでなく、周りの環境もデザインする。

もちろん、フランク・ゲーリーのような奇抜なデザインをそのまま真似することはできません(笑)。
でも、この建築を見て改めて感じたのは、建物は、その場所にどう建つかが大切だということ。
どれだけ素敵なデザインでも、周囲の街並みや景色との関係を考えなければ、その場所にふさわしい建築にはならないと思います。
これは、住宅の設計でも同じです。
隣の家との距離や高さ、道路からの見え方、窓の向こうに広がる景色。
そして、季節によって変わる太陽の光や風の流れ。
浅井良工務店でも、敷地の特徴や周囲の環境を丁寧に読み取りながら、一棟一棟の設計を考えています。
例えば、外からの視線を抑えながら庭の緑を楽しめる窓の配置や、冬の陽だまりが心地よいリビング。
パッシブデザインも、単に太陽や風を利用するだけでなく、その土地の環境を活かして、日々の暮らしを豊かにするための設計だと考えています。
その場所だからこそ、できる家づくり。
グッゲンハイム美術館を訪れて感じたのは、個性的な建築でありながら、街とのつながりがしっかり考えられていることでした。
住宅も、ただ目立つ家や、見た目がきれいな家をつくるのではなく、その土地に自然と馴染み、住む人が心地よく暮らせることが大切だと思います。
何十年経っても、その街並みの一部として愛される家。
そんな住まいを、これからも設計していきたいですね。
浅井良工務店の「家カフェ」では、間取りや性能の話だけでなく、そんな日々の暮らしについてもお話ししています。
これからの暮らしを少し想像しながら、気軽にお話ししてみませんか?

















