光を取り込む、その先にある心地よさ
和歌山県で和歌山・南大阪を中心に地元密着で
新築・リノベーション・リフォームをおこなっている
浅井良工務店の松本です。
今回は、スイス・バーゼル郊外にあるバイエラー財団美術館について。
設計したのは、建築家のレンゾ・ピアノです。ちなみに関西空港も彼の設計です。
この建物を見て、まず印象に残るのが、赤みのある外壁と、その上に大きく広がるガラス屋根。

このガラス屋根は、建物を軽やかに見せるデザインとしても美しいのですが、もちろん、見た目のためだけにつくられたものではありません。
大きな目的は、美術品を自然光の中で美しく見せること。
館内に入る自然光によって、絵画は色あいや質感がより鮮やかに感じられ、彫刻は陰影によって立体感や素材感が際立ちます。
照明で「明るくする」のとは少し違って、外から届く光そのものを建築の一部として取り込んでいるんですね。
そして興味深いのが、このガラス屋根。
美術品に直接強い光が当たらないよう、複数の層で光を調整する仕組みが考えられていて、メンテナンスのしやすさまで含めて設計されています。

僕がこの建築を見て面白いと感じるのは、「美術品を美しく見せたい」という目的から、建物の形や光の取り入れ方までがつながっていることです。
これは、住宅の設計にも通じるところがあります。
たとえば、
「南側に大きな窓をつくる」
ということだけを考えるのではなく、
「冬の朝、どこまで光を届けたいのか」
「夏の強い日差しは、どう遮るのか」
「その光の中で、家族がどんな時間を過ごすのか」
そこまで考えて、窓の位置や大きさ、庇などを決めていく。
浅井良工務店が大切にしているパッシブデザインも、単に「自然光をたくさん取り入れる」ということではありません。
光や熱、風を読みながら、その土地、その暮らしにちょうどいい形に整えていくこと。
和歌山の自然の力を上手に活かしながら、設備だけに頼りきらず、永く心地よく暮らせる住まいを考えています。
バイエラー財団美術館のような建築を見ると、改めて感じます。
光は、ただ部屋を明るくするためのものではなく、そこで過ごす時間そのものを豊かにしてくれるもの。
朝、リビングにやわらかな光が入る。
休日には、自然の明るさの中でゆっくりコーヒーを飲む。
季節が変われば、光の入り方も少しずつ変わっていく。
そんな何気ない時間まで考えることが、住まいの設計なのだと思います。
家づくりを考え始めると、間取りや性能、設備など、気になることがたくさん出てきます。
でも、その前に一度、
「この家で、どんな時間を過ごしたいだろう?」
そんなところから考えてみると、家づくりの見え方も少し変わるかもしれません。
浅井良工務店の家カフェでは、間取りや設備を決める前に、まず皆さんがこれからどんな暮らしをしたいのかをお聞きしています。
まだ土地が決まっていない方も、家づくりを考え始めたばかりの方も大歓迎です。
自分たちにとっての「心地いい暮らし」を、一緒に考えてみませんか。

















