パッシブデザインを構成するもの『日射熱利用暖房』
和歌山県で和歌山・南大阪を中心に
地元密着で新築・リノベーション・
リフォームをおこなっている
浅井良工務店です。

寒い冬の日中に、
窓から差し込む柔らかな日差しは、
暖かく心地よいものです。
今回は、窓から採り入れる
太陽の熱で室内を温める
パッシブデザイン要素
「日射熱利用暖房」
について、ご紹介します。
1.日射熱利用暖房とは
晴れた冬の日中、
南面には平均約350W/㎡の
太陽光のエネルギーが届いています。
つまり1㎡あたり350Wの熱量
が当たっていることになります。
そして、住宅における
掃き出し窓の一般的なサイズは
1.82m×2.0mなので、
南面の窓にあたる熱量は、
3.64㎡×350W=1,274W/㎡
となります。
一般的な電気ストーブ(電熱線2本)は
1,000Wですから、それ以上の熱が
無条件に届いているのです。
この熱を利用して
室内を温めようとするパッシブデザインが、
日射熱利用暖房です。
「南面の窓はストーブ」と覚えると
理解しやすいですし、
日常的に意識しやすいのでは
ないでしょうか。
太陽からエネルギーの請求書は
届きませんから、うまく活用すれば、
室内を温めるために使う
電気やガスの使用量を抑えることができ、
省エネルギーに繋がります。
※太陽高度の違いにより、届くエネルギー量は季節によってことなります。
夏の場合は、日射遮蔽のコラムをご参照ください。
なお、日射熱利用暖房では、
主に以下の2つの効果が期待できます。
①日中に主に南面の窓から
採り入れた日射熱で室内を温める
↓
集熱・断熱
②日中に採り入れた日射熱を
夜間に持ち越して、室内を夜間も温める
↓
蓄熱
それぞれ、詳しく見ていきましょう!

2.窓からの日射熱を
効果的に採り入れるために
(集熱・断熱)
日中に南面の窓から日射熱を
より多く採り入れるためには、
次のポイントが重要になります。
◎地域の日射量を知る
日射熱利用暖房に適している地域は、
♦パッシブ地域区分※1
(は)~(ほ)の地域
+
♦冬(暖房期)の1週間の日照時間が
平均40時間あることが望ましい
とされています。
和歌山県内の多くは(に)地域
に区分されます。
<一部の地域は(ろ)(は)(ほ)に区分>
また暖房期の12月~3月において、
いずれも1週間分の日照時間が
40時間を超えているため、
日射熱利用暖房に適した地域
と言えます。
※1 パッシブ地域区分とは:
日射熱量暖房効果を地域ごとに数値化・分類したもので、
・い地域:日射量が少なく非常に寒い地域
・ろ地域:日射量が少なく寒い地域
・は地域:日射量が多く寒い地域
・に地域:日射量が多い地域
・ほ地域:日射量が多く暖かい地域
に分類されている。
参照:気象庁>各種データ・資料 > 過去の気象データ検索 > 平年値(旬ごとの値)
表は和歌山市の平年値を表したもの
◎南の窓廻りを適切にデザインする
次に、日射を採り入れる窓について、
次の点を確認しましょう。
①窓の方位は、真南から
東西30°以内の振れ幅に収まっている
②その窓に、一日6時間くらい
日射が当たっている
③近隣の建物や、自邸の建物や軒庇、
庭木の影の影響を受けていない
※コの字、ロの字、L字型の建物は
特に確認が必要です!

④パッシブソーラーエリア
(日射熱で温めたいエリア)
の床面積に対して、
20%以上の南側窓面積を
確保できている
なお、パッシブソーラーエリアは、
南の窓から日射が入るお部屋で、
建具や壁で分断されていないことが
条件となります。
吹き抜けの窓も有効です。
この場合、吹き抜け部分の面積も
加味されます。
◎断熱・気密性能と
窓ガラスについて
室内に採り入れた日射熱は
できる限り逃がさず、
保温しておきたいものです。
日射熱利用暖房で効果的に暖を取るには、
やはり高い断熱・気密性能が必要不可欠。
どれくらいの性能にするかは
各社の考え方や、プランニングにも
よりますが、以下の点を目安に考えると
良いでしょう。
■断熱性能はUA値4.6以下
※断熱等級6/HEAT20のG2レベル
■気密性能はC値0.5以下が望ましい
■窓ガラスはLOW-Eガラス
日射取得タイプ(断熱タイプ)がおすすめ
※窓によく使われる「Low-Eガラス」には
日射遮熱タイプと日射取得(断熱)タイプがあります。
弊社においては、
特に日射熱を採り入れたい南面の窓には
日射取得タイプを
それ以外の方角の窓には
日射遮蔽タイプの窓を
使い分けています。
住み心地を考えた時に
その方がより快適になるからです。
※窓の導入については夏期の
日射遮蔽対策を同時に検討しましょう。
◎夜間は窓廻りをしっかり保温する
室内の熱の約7割は窓から逃げるため、
壁・床・天井の断熱性能が高くても、
窓廻りの断熱対策は重要です。
断熱性能の良いサッシ・ガラスでも、
壁よりは熱が逃げます。
その温度差が気流を生み、
冷たい空気を感じる
コールドドラフト※2にも繋がります。
※2 コールドドラフトとは:
冬に窓ガラスで冷やされた
室内の空気が重くなり、
床面へ下降して溜まる現象
特に窓面積の大きな窓は、
断熱性の高いカーテンや
ハニカムサーモスクリーン、
障子、断熱材入りの建具などで
夜間の保温性能を高めることで、
より暖かく快適に過ごすことができます。

3.熱を持ち越す仕掛け
パッシブソーラーエリアに対して
十分な大きさの南の窓を確保できると、
日中の日射熱で期待以上の暖かさを
得られることがあります。
そのとき、室内の様々な建材に熱を蓄えて、
室温が下がる夜間に放熱をすることで、
昼夜の温度差を穏やかに
することができます。
これが蓄熱です。
蓄熱性能は、
床面積あたりの熱容量
(熱を蓄えられる容量)
が指標となり、
それを構成する素材ごとの
容積比熱(kJ/㎥K)と
蓄熱できる厚さによって計算されます。

熱を蓄えられる容量が大きいほど、
夜間に放熱される量が多くなり、
その分暖かさが継続されますが、
その容量を満たすために
日中は熱を吸い取ることになるので、
うまくバランスを図らないと
寒い家になってしまいます。
蓄熱のデザインをする場合は、
このあたりの知識をしっかりと
持っている作り手に
任せる必要があるでしょう。
4.暮らし方も大切
期待した日射熱利用の効果を
確実に得るためには、
暮らし方も大切な要素です。
たとえば、日射遮蔽のコラム
でもお伝えした通り、
レースカーテンは
日射を63%カットします。
晴天時の日中、レースカーテンを
閉じたままにしていると、
想定の日射熱量が入らず、
晴れているのに寒く感じる場合があります。
ですから、日射しの強い真夏の日中を除き、
日中は、できる限り
カーテンやスクリーンを開けて、
日差しを採り込むことが大切です。

そして日が落ちたら、
カーテンやスクリーンを閉じて保温します。
日差しがない日も同様に保温します。
省エネで快適な暮らしを送るためには、
しっかりとしたシミュレーションを経て
その計画に沿って建築することが
もちろん一番重要です。
その土台にプラスして、
昼と夜、天気の様子もみながら、
日射を調整することで、
日射熱利用暖房の効果を最大限に
発揮させることができますよ。
そして、それらの暮らしのアドバイスが
正確におこなえるつくり手を
パートナーにすると心強いですね。
本当に快適で省エネな住まいづくりを
お考えの方は創業50年以上の歴史を持つ
浅井良工務店に、お気軽にお問合せください。
+‥‥‥‥‥‥‥‥
和歌山・南大阪でリフォーム・
リノベーションをお考えの方は
★資料請求はこちら
★気軽なご相談会『家カフェ』
★最新のイベント情報はこちらから!
+‥‥‥‥‥‥‥‥
株式会社 浅井良工務店
和歌山市築港3-29-4
0120-460-249













